比叡山元三大師堂中開帳報恩法要

10月29日(木) 舞楽法要庭儀曼荼羅供 午前9時50分~11時30分 於比叡山横川元三大師堂

10月30日(金) 研修 東海教区高田寺 三岐教区願興寺 参拝

内容

 平成21年度は比叡山延暦寺を中興した第十八代天台座主、慈恵大師良源大僧正(912~985)が入寂されて1025年の御遠忌にあたります。良源大僧正は「如意輪観音・不動明王の化身」としてその法力によって朝廷のみならず庶民を救い、「厄除けのお大師さま」として信仰されています。良源大僧正をお祀りする比叡山横川の四季講堂<元三大師堂>では密教の儀式「伝法潅頂」が25年ぶりに復興され、また延暦寺を挙げての様々な法要が厳修されました。

 この度平成21年に創立40周年を迎えました群馬天台青年会では、創立40周年記念事業の一つとして、今回の御遠忌をご縁に、「合行曼荼羅供」による声明と舞楽をあわせた報恩法要を奉納させていただきました。

 今回の法要は、群馬教区以外に、延暦寺をはじめ、茨城、埼玉、東京、南総、北総さらに信越と、各教区の仏青有志のご協力をいただき、総勢50名以上が参加する一大法要となりました。

集合写真
集合写真

群馬県内習礼風景

 合行曼荼羅供を行うにあたって、県内にて音用の習礼が行いました。

第一回目は7月30日西前橋部妙音寺にて、第二回目は8月28日同じく西前橋部昌樂寺にて、第三回目は9月13日沼田部長寿院を稽古場としてお借りしました。

 快く道場をお貸しいただいた寺院様方にはこの場を借りて深く感謝申し上げたく存じます。有難うございました。 

特別研修会<慈恵大師和讃>研修

 今回の1025年御遠忌を記念して、<慈恵大師和讃>がつくられました。元三大師堂での報恩法要では、別回向としてこの慈恵大師和讃をお唱えします。

 10月21日、沼田部長寿院を会場にお借りし、講師として慈恵大師和讃を作曲された延暦寺副執行、誉田玄光さまにはるばる群馬までお越しいただきました。

 来賓として藤井群馬教区所長さま、千葉福聚教会群馬県本部長さま、綾小路法研所長さまにお越しいただきました。また仏青会員をはじめ県内寺院のご住職さま方、寺庭婦人会の皆様には大勢参加いただき、熱心に受講いただきました。

 午前中は和讃の研修が行われ、午後は誉田先生監修のもと合行曼荼羅供の音用の通し稽古が行われました。 

法要前日習礼風景

 10月28日、群馬県を出発し一路比叡山へと向かいます。延暦寺会館において他教区仏青と合流し、延暦寺一山禅定院水尾寂芳先生から元三大師信仰と大師堂でのお勤めについての講義をしていただきました。

 続いて法要前最後の総習礼が行われ、翌日の本番に臨みます。

舞楽法要庭儀曼荼羅供

 10月29日、元三大師ご寶前において合行曼荼羅供と舞楽、さらに東漸寺祖信大々先達による護摩供を奉修いたしました。法要には延暦寺内局、元三大師堂をお守りする比叡山横川所属のご住職方、群馬教区諸大徳にご随喜賜りました。また大師を信仰する信者さんもいらっしゃり、手を合わせていらっしゃいました。

 法要終了後、延暦寺を代表し小堀光實副執行さまからは「今日の法要における皆様の熱意がお大師様に通じたと確信しております」と祝辞を頂戴し、横川院内を代表し山田能裕延暦寺長臈さまからは「若い皆様には新しい時代における、新しい布教実践をぜひ進めていっていただきたい。横川院内を代表し感謝申し上げる次第です」と激励のお言葉を頂戴しました。

 元三大師堂での舞楽法要庭儀曼荼羅供、群馬仏青創立40周年記念事業としての報恩法要を無事円成することができました。これも多くの人たちのご協力のおかげです。延暦寺はじめ、ご協力いただいた関東、信越各教区の仏青有志には感謝申し上げます。また今回の報恩法要を快諾していただいた元三大師堂執事さま、横川院内ご住職方にも感謝申し上げる次第です。有難うございました。

研修 寺院参拝

 10月30日、一路名古屋へと向かい、東海の名刹高田寺を参拝しました。国の重要文化財である薬師如来像を特別にご住職の計らいで拝見させていただき、お茶まで用意していただきました。

 続いて岐阜の可児郡にある伝教大師ご開創の願興寺を参拝しました。蟹の背中にお薬師様さまが乗って現れたことから「蟹薬師」と呼ばれております。身の丈180センチの四天王像が圧巻です。

 群馬に無事帰って、実りある事業、研修となりました。